三木農園のご紹介
白ネギ、ブロッコリー、を始め数多くの野菜とともに
菊やユリなどの花も栽培しています。
何でも”試したくなる”理系男子。
中学時代にはじめたテニスが趣味で
中学、高校、大学と常に部長を任される信頼感と
どうしようもなくにじみ出てしまう”誠実さ”が特徴。
【幼少期〜高校】
実家がもともと農家だった三木さん。幼少期、学生時代はどんな生活を送っておられましたか?と尋ねると、「ひたすら部活に行って、帰ってきてゲームをして…を繰り返していましたね!」と三木さん。
中学時代に始めたテニスにのめり込み、平日・週末問わず、部活がある日はひたすら練習に励み、終わると家に帰ってきてテレビゲームをしていたと言います。幼い頃から体を動かすことは好きだったらしく、「幼少期は父とキャッチボールをしたり、友人たちと外で走り回って遊んだりしながら、忙しい時は農業の手伝いもしていました」と答えてくれました。
高校進学後もそれは変わらず、部活→ゲームの繰り返しでしたが、さすがに受験期は必死に勉強したそうです。
「高校で出会った化学の先生がとてもわかりやすく教えてくれる先生で化学がどんどんできるようになり、入試前には二次試験対策の問題を作ってくれたんです。そのおかげで二次はほぼ完璧にでき、無事大学にも合格することができました。」語ってくれました。
【大学時代〜社会人】
大学でもテニス部に所属した三木さん。2回次に部長を任されることになりますがチームは思うように勝てず、チームの不調と重なるように自身も右手首にケガを負ってしまいます。
練習ができない…これまでと同じようなプレーができない… そんなモヤモヤを抱えていた中、毎年末恒例のOB会の飲み会の席で歴代の先輩達から成績不振に関して叱責をうけ、抑えていた感情が溢れてしまいます。
チームメイトは擁護してくれましたが、心が折れてしまい退部を決断します。
「サークルではなく部活ということで練習も厳しいですし、時間もかなり割かなければいけない。そんな中でモチベーションを保つことができなかったんです。苦渋の決断でしたが、テニス部の友だちとは今でも仲が良いですし、辞めた後はテニス部以外の友人との遊ぶ時間や、勉強のための時間を取ることができたので後悔はしていません。」と振り返ってくれました。
大学卒業後は地元のJAに就職。在学中、就職活動中も『農業をする』ということは全く考えていなかったと言います。
普及員になるべく営農指導センターで働き始めた2年目に転機が訪れます。
「1年目はがむしゃらに働いていたのですが、2年目になると少し余裕がでてきました。そんな時、同僚に見せてもらった”数字”が目にとまったんです。そこには作物別に、相場や生産にかかる金額が載っていて、『何をどれだけ作ったらどれくらいの収入になるか』という具体的なイメージがつかめました。それから『農業でもやっていけるんじゃないか』と思い始めたんです。」
【就農へ】
「JAに残り普及員を目指すか、辞めて農家になるのか非常に悩みましたが、農業でも会社員時並の収入は確保できるだろうという確信はあったので決断しました。決断はしたものの『本当にこれでよかったのか』という想いは常にありました。そんな悩みを払拭してくれたのが職場の先輩でした。ある日先輩が飲みに誘ってくださったんですが、
その席で『三木は農業が合ってるんじゃないか』と言っていただいたんです。この一言のおかげで『これでよかったんだ!』と思うことができました。」
その後技術習得のために農業大学校で1年間の研修を受け2011年8月就農。
「初めは作業スケジュールもうまく立てられず、すべてが後手にまわってしまいました。お金に関してもいつ必要になるのか、いつ入ってくるのかがわからずかなりあたふたしました。大変なことは多かったですが、自分で計画を立てて行えること、陽の光とともに活動できることが本当に気持ち良かったです。試行錯誤した中で思い通りに作れた時や評価してもらえた時は嬉しいですし『もっといいものを作ろう』と思えました。」と話してくれました。
これまで一番大変だったのは就農の時でしたか?と尋ねると、
「就農4年目に仲間4人で始めた、玉ねぎの共同栽培の一作目は本当にしんどかったですね。秋に始めたのですが開始が遅くて作業が後手にまわりました。苗作りも上手くいかず、暖冬だったため雑草がかなり生えてきてしまい、冬を越したと思えば全国的にも問題になった”べと病”にかかる。玉ねぎにつきっきりになってしまい自作の白ネギの管理がおろそかに。結局、夏場に倒れて入院してしまいました。」
「ただ、大きい規模で栽培することによって得られた気づきや学びがあったので無駄じゃなかったと思います。」と笑って答えてくれました。
【これから】
最後に、これからどういう農業をしていきたいですか?と尋ねると少し考えてから、「バランスの取れた農業ですね」。
「注目されるのは農薬・化学肥料の使用だと思います。農薬の使用は少ないに越したことはないですが、品質の安定を考えると必要な時はあると思います。肥料に関しても化学肥料も併用しながら”良いバランス”を見極めていきたいと思っています。『大規模で大量生産されたものは安いけれど、どう作られているかわからないという不安がある。』『有機や無農薬でこだわって作られたものは品質はいいかもしれないけれど、高くて気軽に買えない。』自分はその間の”ちょうどいいところ”を目指していきたいと考えていますし安心していただくために情報はしっかり出していきたいです。」話してくれました。
幼い頃から仲の良い友人でも「年上だから…」といまだに敬語で話す真面目で誠実な三木さん。
これからが非常に楽しみです!